新卒・転職の賃貸申込み|内定通知書と必要書類の注意点
新卒で就職する方や、転職を予定している方のなかには、新しい勤務先に入社する前に賃貸物件を探す方もいるでしょう。
入社前でも賃貸物件への申込みはできますが、注意したいのが内定通知書や雇用契約書などの提出書類です。
「内定が決まっていれば申し込める?」
「会社の印鑑がない書類でも大丈夫?」
「自分のサインも必要なの?」
このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、新卒・転職予定者は、物件探しを本格的に始める前に、勤務先からどのような書類をもらえるのか確認しておくことが大切です。
管理会社や保証会社によっては、会社の印鑑が押された内定通知書や、本人がサインした雇用契約書などを求められることがあります。
また、申込み後の書類提出には期限が設けられている場合もあります。書類が間に合わず申込みがキャンセルになると、最初に申し込んだ順番を失う可能性もあります。
この記事では、入社前の賃貸申込みで必要になる書類と、事前に準備しておきたいことを分かりやすく説明します。
入社前でも賃貸物件に申し込める?
新卒や転職予定の方でも、入社前に賃貸物件へ申し込むことはできます。
ただし、申込みができても、必ず入居審査に通るわけではありません。
入居審査とは、家賃を支払っていけるかなどを、貸主や管理会社、保証会社が確認することです。
すでに働いている方であれば、給与明細などで収入を確認できる場合があります。
しかし、これから入社する方は、まだ新しい勤務先から給料を受け取っていないこともあるでしょう。
そのため、入社する予定の会社や、入社後にもらう給料を確認するための書類が必要になることがあります。
内定通知書・労働条件通知書・雇用契約書とは?
入社前の賃貸審査では、主に次のような書類が使われます。
| 書類の名前 | どんな書類? |
|---|---|
| 内定通知書(オファーレター) | 会社が採用を決めたことを知らせる書類 |
| 労働条件通知書 | 給料や勤務時間など、働く条件を知らせる書類 |
| 雇用契約書 | 会社と本人が、働く条件について合意したことを確認する書類 |
| 労働条件通知書兼雇用契約書 | 働く条件の通知と契約の確認を一つにまとめた書類 |
「オファーレター」は、企業によって内容が異なります。内定を知らせるだけでなく、給料などの条件が書かれている場合もあります。
また、労働条件通知書と雇用契約書は、別々に発行される場合もあれば、一つの書類になっている場合もあります。
大切なのは書類の名前だけではなく、入社予定先や給料など、審査に必要な情報が書かれているかどうかです。

書類を提出する前に確認したい3つのこと
勤務先から書類を受け取っていても、そのまま賃貸審査に使えるとは限りません。
特に、次の3つを確認しておきましょう。
① 会社の印鑑(社判)があるか
社判とは、会社が使う印鑑のことです。
管理会社や保証会社によっては、会社の印鑑が押された内定通知書を求められる場合があります。
一方で、会社の印鑑がない書類や、電子データで発行された書類を受け付けてもらえる場合もあります。
社判が必要かどうかは、申込先によって異なります。
そのため、勤務先から内定通知書を受け取ったら、会社の印鑑があるか確認しておきましょう。
② 自分のサインや押印が必要か
雇用契約書や労働条件通知書兼雇用契約書には、本人が名前を書く欄や、印鑑を押す欄が設けられていることがあります。
管理会社や保証会社によっては、本人のサインや押印が済んだ書類を求められる場合があります。
例えば、会社から雇用契約書を受け取っていても、自分のサインがまだ済んでいなければ、書類の出し直しを求められることがあります。
ただし、すべての書類にサインや押印が必要なわけではありません。
電子契約の場合は、紙にサインや押印をしなくても手続きが完了していることがあります。
書類を受け取ったら、必要な手続きが済んでいるか確認しておきましょう。
③ 給料や見込み年収が書かれているか
内定通知書には、入社する会社や入社予定日だけが書かれていて、給料が記載されていない場合があります。
このような場合、管理会社や保証会社から、労働条件通知書や雇用契約書などを追加で求められることがあります。
例えば、内定通知書に「4月1日入社予定」と書かれていても、給料が分からなければ、入社後の収入を確認できません。
そこで、月給や見込み年収が分かる書類が必要になることがあります。
見込み年収とは、これから1年間に受け取ると予想される給料などの合計額のことです。
なお、月給が分かっていても、ボーナスなどを含めた年収が分からない場合は、追加の確認を求められることもあります。

書類の発行に7日以上かかることもある
特に注意したいのが、会社の印鑑が押された内定通知書の発行です。
すでに内定通知書を受け取っていても、会社の印鑑がない場合は、改めて発行をお願いする必要があるかもしれません。
企業によっては、担当部署の確認や社内手続きが必要になり、発行まで7日以上かかる場合もあります。
例えば、月曜日に会社へ発行をお願いしても、翌週の月曜日まで受け取れないケースです。
そのため、勤務先には早めに次のことを確認しておくと安心です。
- 会社の印鑑がある内定通知書を発行できるか
- 発行まで何日くらいかかるか
- 発行できない場合、別の証明書を用意できるか
賃貸申込み後の書類提出期限に注意
賃貸物件によっては、申込み後、数日以内に必要書類を提出するよう求められることがあります。
例えば、申込みから3日以内に書類を揃えるよう指定される場合です。
ただし、3日以内という期限は、すべての賃貸物件に共通する決まりではありません。
期限の有無や日数は、管理会社などによって異なります。
また、必要書類が揃うまで、入居審査が始まらない物件もあります。
書類が間に合わないとどうなる?
申込み後、指定された期限までに必要書類を提出できなかった場合、管理会社によっては、一度申込みがキャンセル扱いになることがあります。
その場合は、書類が揃ってから改めて申し込む必要があります。
ここで注意したいのが、最初に申し込んだ順番が、そのまま残るとは限らないことです。
一番手で申し込んでいても、順番を失うことがある
賃貸物件では、最初に申し込んだ人を「一番手」、その次に申し込んだ人を「二番手」と呼ぶことがあります。
例えば、あなたが一番手で申し込んでいても、必要書類が間に合わず申込みがキャンセルになった場合、二番手の申込みが一番手に繰り上がることがあります。
そうなると、後から書類を揃えても、すでに別の方の申込みが進んでいるため、希望していた物件で手続きを進められない可能性があります。
二番手がいなくても安心とは限らない
キャンセルした時点で、ほかに申込みをしている人がいなかったとしても、安心はできません。
書類を準備している間に、別の方から新しく申込みが入る可能性があるためです。
例えば、月曜日に申込みがキャンセルとなり、金曜日に必要書類が揃ったとしても、その間に別の方が申し込んでいるかもしれません。
一度キャンセルすると、同じ物件に再び申し込めるとは限らないという点に注意しましょう。
なお、書類が間に合わなければ必ずキャンセルになるわけではありません。提出期限の延長が認められる場合もあるため、間に合わないと分かった時点で、不動産会社へ相談することが大切です。

必要な書類を用意できない場合は?
勤務先によっては、会社の印鑑がある内定通知書を発行していない場合があります。
また、雇用契約を電子データで行っているため、紙の契約書がないこともあるでしょう。
そのような場合でも、すぐに賃貸申込みを諦める必要はありません。
管理会社や保証会社によっては、労働条件通知書兼雇用契約書、採用証明書、電子契約が完了したことを確認できる書類などで対応できる場合があります。
ただし、別の書類で対応できるかどうかは、管理会社や保証会社の判断によります。
書類を用意できないことが分かったら、早めに不動産会社へ伝え、どのような書類で対応できるか確認してもらいましょう。
物件探しを始める前に準備しておこう
新卒・転職予定者は、気に入った物件が見つかってから書類を集めるのではなく、できるだけ早めに準備しておくことをおすすめします。
特に、次の項目を確認しておきましょう。
- 内定通知書やオファーレターを受け取っているか
- 会社の印鑑がある書類を発行できるか
- 必要なサインや押印が済んでいるか
- 給料や見込み年収が分かる書類があるか
- 追加書類の発行に何日かかるか
- 書類が揃わない場合、別の書類で対応できるか
もちろん、すべての書類が揃うまで物件情報を見てはいけないわけではありません。
ただし、気に入った物件が見つかったときにすぐ申し込めるよう、必要な書類を準備できる状態にしておくと安心です。
よくある質問
Q. 内定通知のメールだけでも申し込めますか?
申し込める場合もありますが、管理会社や保証会社によっては正式な書類を求められます。メールだけで対応できるか、事前に確認しましょう。
Q. 雇用契約書に自分のサインがないと審査に通りませんか?
必ず審査に通らないというわけではありません。ただし、サイン済みの書類を求められる場合があるため、提出前に確認しておきましょう。
Q. 転職する場合、今の会社の収入も確認されますか?
転職先の書類に加えて、現在の会社の給与明細や源泉徴収票などを求められる場合があります。現在の収入と転職後の予定収入は、分けて正しく伝えましょう。
まとめ|新卒・転職予定者は書類の準備を早めに
新卒や転職を予定している方でも、入社前に賃貸物件へ申し込むことはできます。
ただし、内定通知書や労働条件通知書、雇用契約書などが必要になる場合があります。
特に確認しておきたいのは、会社の印鑑、本人のサインや押印、給料の記載、書類の発行日数、提出期限です。
書類が間に合わず申込みがキャンセルになると、一番手で申し込んでいても、その順番を失う可能性があります。
希望する物件を逃さないためにも、勤務先に早めに確認し、必要な書類を準備してから物件探しを進めましょう。